俺への褒美
俺は独身サラリーマンだ。独身貴族といえば聞こえは良いが、ようするに特別な人がいない淋しい身。
季節は冬にさしかかり、ますます人肌が恋しくなることだろう。そんな俺を温めてくれるのは、せいぜい暖房、コタツ、布団…考えるだけで寂しすぎる…。
そこで俺は食べ物について考えることにした。冬は魚介類が美味しい季節。
とくにカニ!かに鍋!これはココロあたたまるものだ。OK。今年の冬はカニ鍋を食べることに決めた。
とはいうものの、俺の住んでる県は内陸地。カニは売られているといえば売られているが、多分鮮度が違うだろう。
かには鮮度が命と聞いたこともあり、これは実際かにの水揚げで有名な土地へ行くしかないんじゃないか、と少し気合を入れた。
水揚げされて間もないかには美味しいに違いない。俺は妄想を膨らませ、妄想の海にダイブしていた。
その時ふと、自宅でゆっくり食べられたらな、という思いも同時にもたげてきた。
俺はインターネットを接続し、カニが通販されていないか調べてみた。
すると、あるわあるわ、通販されてるかに達…。通販にしたら鮮度が落ちるんじゃないかという不安もここでは無い。なぜなら、通販されるかには急速冷凍されているからだ。
通販されているカニを物色しながら、俺はガッツポーズしていた。